現場日記:K様邸【工事中】3/17更新
こんにちは。
設計の佐々木です。
今回は特別さを極めた、眺望が自慢のリノベーションをご紹介します。
【週末3/20(土),3/21(日) イベント実施中!!】
【物件データ】
■所在地:仙台市青葉区
■種別:マンション
■専有面積:102.63㎡
■建築年:1975年(築46年)
【BEFORE】
解体工事前の既存の室内。
こちらのマンションは全ての住戸が角部屋になっており、
二つの正方形の部屋をずらしてくっつけたような?変わった平面形状の物件です。
通常とは少し違う形状や制約があることから、面白いプランになりそうな予感がします!
Ⅰ.解体着工
今回も断熱工事から行うフルリノベーションなので、まずは既存の室内を全て解体します。
また、不確定な箇所が多い物件であったことから
リノベーションの順序としては前後してしまいますが
解体を先行して行い、配管や躯体の状態を確かめる事にしました。
こちらの物件は既存の水回りがコンクリートブロックの壁で囲まれ、かなり狭く、
床の増し打ちコンクリートでかさ上げされた中に配管がとっていたため、スケルトンにするまで
かなり時間がかかってしまいました(汗
Ⅱ.壁下地・断熱工事
築年数が古めなこともあり既存は断熱がされていなかったこと、川沿いの立地という事もあり、
外周部はしっかり断熱をしていきます!
ほぼ角部屋に近い構造なので、外周に面している壁が普段より多いのもまた特徴です。
今回は天井部を躯体表しの塗装仕上げにする予定のため、天井部分の断熱の折り返しはしていません。
真冬の施工のせいもあって、底冷えが酷かったのですが、
断熱材をした後の現場は、心なしか温かいとさえ感じます(笑
断熱の吹き付けが終わると間仕切り壁の下地の骨組みを立てていきます。
今回の下地材もLVLを使用しています。(現場日記:O様邸)
Ⅲ.配管・配線工事
断熱の吹き付け工事が終わり、続いて
住戸内の給排水管を交換していきます。
築年数の経っている物件なこともあり、
既存の住宅設備の位置から移動させているので、
フルリノベーションでは配管も一新します。
排水管の経路は、共用排水管から住戸内に分岐する接続位置から
距離が離れるほど、排水に必要な配管勾配を確保する必要があり、
この配管の高さが、床組みの高さに直結します。
この高さのコントロールが、プランで大きなポイントとなってくるので
ここで設計者のデザイン力の見せ所になります!
電気の配線も同時期に行っていきます。
基本的にコンセントなどはあったらいいなという箇所に多めに設置できますが、
どの部屋でどう過ごすか。
どんな家電を使うか。
また、どの位置、高さで使うことが多いかなど
普段から少し気にして見ていると、お住まいづくりの時に
スイッチ・コンセントの設置場所をイメージし易くなります◎
給排水の配管、電気配線は下地工事の前半の工程になるので
打合せ段階での計画性が重要になってきます。
Ⅳ.躯体コア抜き
今回は室内にあった給湯器を屋外に出す必要があり、
また既存のエアコンスリーブが一か所しかなく、室内の配管を全て出すには
サイズも小さいため、新たにスリーブ(配管を通す穴)を開口することになりました。
これは「コア抜き」という作業になり、
マンションの管理委員会に申請を出して行います。
躯体の中の鉄筋を切断しないよう、事前に特殊な機械を使って
コンクリート内の鉄筋を探します。
鉄筋を避けてコアを抜く場所を確定したら、穴を開けていきます。
抜き取った躯体の断面があまりにもきれいでつい写真を撮ってしまいました(笑
これで、エアコンの配管と給湯器の配管、それぞれのルートを確保できました。
Ⅴ.仕上げ工事(塗装、床材貼り付け工事)
設備配線が大方済んで、次は天井の塗装をしていきます。
天井は水回り、居室は白の塗装にして狭い空間を広く見せています。
逆に広いリビングは、グレーの塗装に変えて
落ち着きのある空間を演出しています。
完成時の全貌が楽しみですね。
フローリングも貼り始めました。
今回はお施主様の内装イメージで、ダークな雰囲気の木目の荒い床材
というご要望を頂き、弊社初のアカシアの樹をご提案させていただきました。
木目と色の濃淡、表情が面白いです。
職人さんの手で一枚ずつ丁寧に。
仕上がりが綺麗に見えるよう、割付も考えながら貼っていきます。
一枚一枚違った表情を見せるのが、木の床材の魅力ですが、
今回はかなりワイルドな雰囲気になりそうな予感で、こちらも仕上がりが楽しみです!