現場日記:A様邸(部分リノベーション)【完結】4月17日更新

【物件データ】

■所在地 :仙台市青葉区

■種別  :マンション

■専有面積:98.4㎡

■建築年:2002年

 

こんにちわ!

設計の菅野です。

今回はA様所有物件のリノベーション。

築浅という事もあり、フルリノベーションでは無く2部屋残す形の部分リノベーションです。

改装して新たに設ける部屋はLDK・エントランス・奥様のワークスペースとご主人様のワークスペース兼寝室。

洗面やトイレ、UB等水廻りも更新していきます。

今回、マンションの規約上壊せない壁や、一部の間仕切が構造壁(躯体壁)になっているという事もあり、大幅に間取りが変えられない所ですが、キッチンレイアウトや内装仕様で印象をガラっと変えようという所から、打ち合わせがスタートしました。

 

テイストは色々悩まれるものの、A様ご夫婦の一貫したコンセプトとしては、

「住宅っぽくしたくない!生活感を無くしたい!かっこいい家がいい!」

(私のパースがどうしても住宅寄りで、上手く再現できないのが残念なのですが・・・)

住宅としての住みやすさや使いやすさは保ちつつ、デザイン面で店舗の様な思い切ったテイストも取り入れつつ、A様と一緒に何度も悩みながら今の形にたどり着きました。

 

A様が展開図を元に制作されたスタディ模型①

 

A様が展開図を元に制作されたスタディ模型②

 

今回の打ち合わせで感動したのが、A様がお渡ししている平面図と展開図を元に模型を製作された事!

展開図とは壁を正面から見た時の図面で、打ち合わせ資料として作図するのですが、

実は平面図の上に展開図の壁を建てると実は模型っぽい物が出来上がるのです!

菅野、模型製作に明け暮れた学生時代を思い出し、初心に帰りました。

今のA様のお住まいが遠方という事もあり、リモート中心のお打ち合わせでしたが

モニター越しでご説明しづらい所もこの様に形にして下さって大変助かりました!

 

前置きが長くなりましたが、工事ブログスタートです!

 

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【before】

解体前の様子。

 

 

 

 

 

今回の物件は、築浅かつ今まで賃貸に出されていたという事もあり、しっかりメンテナンスをされていてとても綺麗な状態でした。

窓も多くて日当たりも良好、とても素敵な物件です。

ただ㎡数の割にリビングが少し手狭かも?

和室やサンルームと部屋数も多く、3人+わんちゃん1匹暮らしには少し勿体ない間取りでした。

リノベーションで設ける事も多いサンルームですが、リビングから洗濯物が見えるのが嫌な方にとっては不要なスペース。

サンルームスペースもLDKに上手く取り込みたい所です。

 

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2023/11月中旬~

Ⅰ.解体

 

今回は残す箇所も多いので、細かく解体箇所を指示しながら作業を進めていきます。

 

 

 

解体2日目にしてこのゴミの量!

 

 

今回も廃材はしっかり分別していきます。

 

 

解体4日目。

 

 

大分隠れていた内部が見やすくなってきました。

解体が終わるとすぐ大工さんが乗り込む為、解体中もちょこちょこ現場に出向いていって

下地の状況確認や寸法取り→図面を修正していきます。

 

ほぼ解体が終わっている4日のメイン作業は床材撤去。

今マンションで主流になっている直貼りフローリング(接着剤で床スラブに直接貼るフローリング材)の撤去が実はなかなかやっかいな作業。

床を組む場合はざっくり撤去すればいい床材ですが、今回は同じ直貼りフローリングで施工し直す為、スラブに付いた床のクッション材まで丁寧に削り落とす必要があります。

 

ガリガリガリガリ・・・

今回も全然剥がれない・・・!

全然進まないーーなんてぼやいている職人さんを励ましつつ(励ます事しか出来ずすみません!)

見守ります。

2日間、計7人がかりでなんとか削り落としました。

 

 

解体後↓

 

 

この眺めを見ると、フルリノベーションと変わりません。

さすが築浅!

断熱もしっかり吹いてあり、とても良い状態!

水廻りだけ排水管が転がせる様にスラブが下がっています。

確認していた竣工図面とスラブの段差状況が異なり、計画を何か所か修正する必要が出てきました。

 

 

既存の配管状況。

かなり遠回りして排水が振ってあったので、今回は珍しくルートが短くなりそうです。

 

 

和室とサンルームを解体するとかなり広い!

今回元和室の一部とサンルームをLDKに取り込む計画なので、視覚的にもかなり空間に広がりが出そうで楽しみです。

解体後、リモート解体検査を済ませ、いよいよ本工事スタートです。

 

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2023/12月上旬~

Ⅱ.本工事スタート

 

今回のフローリングは直貼り(スラブに直接貼っていく施工)の為、畳の厚み分下がっていた和室の土間打ちから行います。

どこのマンションも同じですが、スラブ自体が水平でない為(真ん中で下がっていたり、片側で下がっていたり、状態は様々です)ポイントを決めて極端な段差などが出来ない様下地調整をしていきます。

今回キッチンを置く辺りも少し悪い為もう少し作業が進んでから調整を掛けないとね、と次の補修箇所の話も伝えておきます。

こういう下地調整が直貼りフローリングならでは。

全ての土間は直せないのですが、キッチンをおいたり高低差が出ると極端に目立つ所だけは少し手を加えていきます。

 

 

土間打ちも終わり、大工さん乗り込みです。

先ずは資材搬入。

壁を組む為の軽量鉄骨↓

 

 

今回は最初から石膏ボードも搬入↓

フルリノベーションだと後半で入るボード材も同時に入っているのは、部分リノベーションならでは。

 

 

今回も施工管理の野崎登場↓

 

 

機能や設備に関わる大枠の所は野崎チェック、デザインや細かいディティールに絡む所は作図している設計チームと、ダブルで現場チェックをしている今日この頃。

今回はキッチンの天井高がシビアな為、排気ダクトのルートをどうするかなど細かく打ち合わせ。

ユニットバスの納まりも特殊な為(窓が2面ある為)、メーカーさん、設備屋さん、大工さんとみんなを呼んで納まり確認。

私は「お風呂を少しでも大きくしたいんです!」「化粧台は絶対120㎝!」「ここの寸法は調整してもいいけど、ここは絶対守りで!」などポイントだけ伝えて見守ります。

今回は事前の採寸でどちらも入るだろうと思っていたのですが、少しずれると化粧台が収まらなくなりそうなので、その事も伝え、細かく寸法を取って貰います。

今回は全てギリギリ納まりそうで一安心。

 

 

 

後日、無事ユニットバス納まりました↓

コロナにかかりぐったりしていた私の代わりに、もう一人の施工管理の若手K君が現地でしっかり指示してくれました。

 

 

メインであるLDKの下地はというと・・・

 

 

 

部屋ごとにどんどん仕上げていくのは部分リノベーションならではの光景

どんどん進めていきます。

 

 

 

 

別室の奥様仕事部屋↓

アーチの枠を仮付け。

内部に間接照明を仕込む為、形が少し複雑になっています。

 

 

粗方骨組みが出来上がりボードを貼り終わると、どんどん細かい所を収めていきます。

 

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2023/1月中旬~

Ⅲ.下地工事終盤~フロアー貼

 

中間検査が終わると一気に進む下地工事。

R壁の下地が出来上がりました!

 

 

 

 

 

ボードを曲げる為はに現場でしっかり湿らせる必要があり、ボード貼の終盤、現場の物が無くなってからの作業になります。

今回もR壁、いい感じです!

 

 

LDKばかり載せてきましたが、別部屋のワークスペースはと言うと・・・

 

 

 

こちらもいい感じにアーチの枠下地が出来上がりました!

今回は壁にある梁を隠しつつ壁を前に出し、間接照明を入れる計画。

下地の段階で既にカワイイ・・・

少し曲線が入るだけで空間が柔らかくなります。

 

下地工事と並行して設備屋さんも少しづつ作業を↓

洗面所廻りは今回使える所は残しつつ、壁や床の一部を開口しながらの作業していきます。

 

 

↑洗濯機水栓改修。

お湯をひっぱりたいというご要望を元に給湯配管を引き込んでいます。

既存の高さが洗濯機に干渉する高さの為、水栓高さも上げて調整。

 

 

↑化粧台廻り

壁付水栓を取り付ける為にはボードを貼る前にパーツの一部を取り付ける必要があります。

化粧台を思い切って既存位置より90度回転し、ユニットバスの壁と躯体壁の間にできた隙間を利用し、給水・給湯配管と排水管を壁から出す仕様にしました。

これでもすっきりし、掃除もしやすくなる筈。

 

 

またまた話は飛びますが、そろそろ家具も制作に入るタイミングな為、

塗料メーカーさんに依頼していた塗装サンプルが上がってきました。

今回は既存のリブパネル塗装サンプルに合わせた、色味というより艶感の比較。

艶は近い形に持っていけそうで一安心です。

 

 

 

話は現場に戻りまして、ボード貼が完成しました!

 

 

 

 

今回はダイニング・キッチン廻りの天井を思い切って下げ、視覚的にリビング空間と分けています。

水廻りのスラブの段差も新規で天井を組んだ事で目立たなくなりました。

 

今回石膏ボードの一部のに塗られているグレーの箇所はモルタル塗り。

大工工事終盤に一発目の下塗りを入れました。

こちらのアーチ枠も↓

 

 

今回は今流行りのモールテックスなどでは無く、本物のモルタル塗りをご提案しています。

柔軟性は無いですが、混じりっけの無いモルタルの質感が良い感じ。

経年変化で入ってくる細かいクラックも味になりそうです。

壁は手で触る可能性がある為、モルタルをしっかり塗り込んでからクリア塗装をかける予定です。

 

ここまで準備が出来るといよいよフローリング貼。

今回スラブの上に貼る直貼りフローリングなので、壁・天井の下地工事が終わった後の施工です。

まずは廊下から・・・

 

 

 

壁の際が下がらない様に板を挟みながらフローリングを施工してきます。

打合せをして初日は邪魔にならない様、撤収。

2日目↓

 

 

廊下のフローリングがしっかり貼り上がっていました!

こちらはLDK↓

 

 

今回はLDKはフローリング斜め貼。

 

 

 

真鍮の床見切りとの取り合いも綺麗です!

茶系の木目だとかなり主張する貼り方ですが、今回はグレイッシュな色目のフロアーなので、カジュアルになり過ぎず・大人しくならな過ぎず、動きが出て良い感じに仕上がりそうです。

 

フロアーが終わると天井や壁の仕上げに入っていきます。

 

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2023/1月下旬~

Ⅳ.内装工事~仕上工事

 

下地工事が終わる頃、家具屋さんから制作途中のキッチン腰壁写真が送られてきました。


 

腰壁のリブパネルを貼っている途中の写真ですが、既にかわいい・・・!

腰壁のRとリブパネルのRが相まっていい感じです!

 

↓ちなみに今回のリブパネル形状はというと・・・

 

 

 

▲ABC商会ホームページより     

 

無塗装品なので、塗装の色次第でグッと雰囲気が変わる商品。

仕上がりが楽しみです。

 

そして現場の進捗状況はというと・・・

 

 

 

クロス屋さんが乗り込み。

どんどん仕上げていく中、並行して左官屋さんが入ります。

 

 

 

モルタル塗り2工程目。

今回はモルタル3回塗り+防塵クリア仕上。

壁は手で触る所でもあるので、汚れが付きにくい様に仕上げていきます。

この頃、既存で残す建具や枠などのダイノックシート貼も入ったりと現場内はバタバタ。

一気に色々な所が仕上がっていきます。

 

クロスが貼り上がりました↓

 

 

 

 

メインクロスは真っ白ではなくほんのりグレー。

しっとりとした仕上がりで綺麗です。

 

こちらはご主人様のワークスペース↓

天井の木目調クロスがかっこいい!

 

 

クロスが終わると床の塩ビタイル施工していきます。

こちらは洗面所。

ヘキサゴンタイルをペタペタ貼っている最中です。

 

 

余談ですが、ヘキサゴンタイルはここ数年バリエーションが増えており、

タイル調だけでなく石目調や木目調もかわいいので、床で遊びたい方にはお勧めです。

 

現場で内装を仕上げている頃、家具屋さんの工場では造作物の制作も佳境に。

塗装屋さんが工場に入るタイミングで、色味の確認がてら進捗状況を確認しにいってきました。

今回も家具の制作は、秋保のクラスコファニチャーさん。

 

こちらが今回塗って貰う建具2本↓

 

 

↓框組がR形状のリビングドア。

表と裏で色を塗り分ける為、下地の突板も材質を変えて制作しています。

 

 

リビング側のオイルを塗っていきます。

色が濃いかな?

色を合わせる為には1回塗りで止める?2回塗りにする?

ドキドキしながら色の付き具合を確認・・・

 

 

 

拭き取ると、1回塗りで色は丁度良さそう!

でも、現地の光の当たり方を見て最終判断・調整しよう!

そんな打ち合わせをして、この日は終了。

 

現場に戻り、床の塩ビタイル施工が終わると、次はいよいよキッチンの腰壁取付。

今回は、家具の中に給排水管を仕込んでいかないといけないので、位置出しも慎重に・・・

現場管理の野崎と家具屋さんと綿密に設置前の確認をしています。

 

 

 

夕方現場に戻った頃には無事取り付けられていました。

何とか収まった様で一安心。

 

 

翌日には無事キッチンも取り付けられました↓

 

 

家具・キッチン設置まで終わると次はタイル屋さんの工事。

今回はタイルだけでなく、石のシートも貼ってもらいます。

 

こちらが石シート↓

大きな石を薄くスライスした商品です。

 

 

天然石なので、1枚づつ表情が違います。素敵!

床に並べて色むらごとに仕分けし、いざ施工開始です。

 

まずは工具を使ってカット↓

 

 

ペラペラですが、さすがに石という事もあり、硬くて重さもあるこの商品。

カッターでは切れないので、工具を使って慎重に加工していきます。

 

カットが終わると接着材を塗布して接着。

シート一枚づつこの作業の繰り返しです。

 

 

 

Rの部分も、何度もカットしながら綺麗に収まりました。

 

石シートが終わると、次はタイルの施工へ。

 

 

 

 

今回は部屋ごとに雰囲気が違い、面白いです。

早く仕上がりが見たい・・・

 

ここから1週間、残りの設備機器を取り付けたり、塗装を仕上げたり、

仕上作業を進め、無事完成しました!

 

 

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2023/3月中旬~

Ⅴ.完成

 

今回も撮影スタッフが素敵に写真を撮ってくれました!

 

まずはトップ画像のパースと同じLDKのカットより↓

 

 

 

 

アクセントで入った赤茶の木目が、ご実家から譲り受けたフィン・ユールのダイニングセットや、ヴィンテージソファーが空間に馴染んでくれました。

ACME FurnitureやJOURNAL STANDARD  Furniturのテイストがお好きだったA様が今後買われるであろうインテリアにもマッチしつつ、新しいA様テイストの空間に仕上がりました。

 

 

 

白木の時には綺麗なテイストだった腰壁も、色が入るとヴィンテージ家具っぽくかっこいい仕上がりに。

 

こちらは奥様のワークスペース。

 

 

 

石シートと真鍮棚の組み合わせがとても綺麗。

間接照明は敢えて黄みの少ない色で、素材の色味や質感が目立たせています。

 

 

土間部分は敢えて既存スラブのまま、防塵クリア仕上。

直貼フローリングの接着跡が独特の質感で、空間のちょっとしたアクセントになりました。

 

次は洗面脱衣室。

 

 

LDKの雰囲気とは少し異なり、A様が元々お好きだったかっこいいテイストに。

真鍮素材が加わる事で今っぽく仕上がりました。

 

最後の最後までテイストに悩まれたA様。

マンションかつ部分リノベーションという制約もある中、

決断の連続で、色々と折り合いを付けて頂くのも大変だったかと思います。

本当にお疲れ様でした!

これからどんどんA様らしいお住まいにカスタマイズされてされていくのを楽しみにしています!

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