SUUMOを見る前に知っておきたい、住まい探しの正しい順番

この記事を書いた人
鈴木璃香(リノベーションコーディネーター)

 

新学期・新生活も落ち着き、腰を据えて将来の住まいについて考える方も多い頃かと思います。

「まずは自分で調べてみよう」
「とりあえずは資料請求から」
——不動産会社へのマイナスなイメージから、
なんとなくお店に行く足が重い…と思われることはありませんか?

「まだ買うって決めたわけじゃないのに、強引に進められたら嫌だな」
「一度行ったら断りにくくなりそう」と身構えてしまうお気持ちはとてもよく分かります。
家探しは大きなお買い物だからこそ、自分のペースで慎重に進めたいですよね。

その慎重さゆえに「不動産屋に相談に行くのは、もっと具体的になってからでいいや」と思われがちですが、実はその“手前の段階”で止まってしまう方にこそ、知ってほしいことがあります。

このブログは、少しでもそんな方々の背中を押すことができればと思い執筆してみました。
よろしければ最後までご覧になってみてください。


 


 

SUUMOを見る前に、一つだけ考えてほしいこと


家探しを始めようと思ったとき、多くの方がまずポータルサイトを開きます。
SUUMOやHOME'S、athomeで気になるエリアを検索して、物件を眺める。
それ自体はとても自然な行動です。

「この物件、すごく気になる…!」という出会いから本格的に動き始めるスタートの仕方は、むしろいいことだと思っています。具体的な物件があると、考えが一気に現実味を帯びてくるからです。

ただ、「なんとなく家を買うことを考えているから、とりあえず物件を見ておこう」という段階なら、ポータルサイトを開く前に一度立ち止まって考えてほしいことが 3つ あります。

 


準備1:そもそも住宅ローンを借りられるかの確認

賃貸と違って、不動産の購入には住宅ローンというハードルがあります。
賃貸なら、収入と家賃のバランスさえ合えば大半は借りることができます。一方購入の場合は、年収、勤続年数、雇用形態、健康状態、他のローンや借入の有無、これらすべてが審査に影響し、人によって借りられる金額も、そもそも借りられるかどうかも異なります。

ネットの住宅ローンのシミュレーターで弾いた数字と、実際の審査結果に差が出ることも珍しくない話です。「毎月の家賃と同じくらいの返済額なら買えるはず」と思っていたのに、いざ審査を受けたら想定より少ない金額しか借りられなかった、というケースは実際にあります。せっかく「この物件だ!」と思える出会いがあったのにローンが通らず買えない。これはとても悲しいことです。

 


準備2:豊かに暮らすための「本当の資金計画」

物件の購入価格以外にも、仲介手数料・登記費用・火災保険・引越し費用・融資保証料などの諸費用を含めた資金計画が、まずは大前提として必要になります。
そして豊かに暮らすための費用(=工事費用)を加味した「本当の資金計画」が、とても重要だと考えています。

大規模なリノベーションはしないまでも、どんな住まいであれ、いざ暮らすとなれば「結露や寒さを防ぐために窓を二重サッシにしたいな」「リビングの壁紙を一部だけ自分好みに変えたい!」といった『こうしたい』という希望は、大小問わず出てくることが多いです。

こうした「豊かな生活に必要なゆとり」や「リノベーションの可能性」までを考慮して、最初から一つのパッケージとして見通しておくことが、本当の資金計画であると私たちは考えています。

工事の可能性を後回しにしてしまった結果、プラスで費用がかかり、毎月の返済額が多くなって趣味や旅行を我慢することになったり、手元に全く余裕がなくなってしまっては本末転倒ですよね。

 


準備3:迷子にならないための「条件の整理」

さらに、ローンの話を抜きにしても、何も条件を整理しないまま物件を眺めていては「なんとなく良さそう」で終わってしまいます。エリアの優先度、広さの最低ライン、駅距離へのこだわり、築年数の許容範囲。こうした条件が整理されていないと、見る物件すべてが「良さそう」にも「微妙」にも見えてきます。何十件眺めても「これだ」という確信が持てないまま時間だけが過ぎていく、なんてことになりかねません。

 


物件探しを実りあるものにするためには、ポータルサイトを開く前に

1 そもそもローンを借りられるかの確認
2 自分の状況に合った本当の資金計画
3 条件の整理

この3つを先に済ませておくことが大切です。

この準備ができていると、物件を見る目がまるで変わります。「この価格帯は自分には現実的」「この条件なら動ける」という判断が、自信を持ってできるようになるからです。

最終的にはリノベーションをせず、そのままの物件を購入して住むことになったとしても、最初から資金計画と物件探しを常に『セット』で進めること。また月々の支払額に落とし込んだ時に無理がないかを確認すること。「工事(リノベーション)」も一つのオプションとして視野に入れた物件探しは、あなたの住まいの可能性をぐっと広げてくれるはずです。

とはいえ、この準備を一人でやろうとするとなかなか前に進めません。だからこそ物件を本格的に探し始める前に、一度話を聞きにきてほしいのです。

 

 

 

物件の「本当の姿」は、画面だけではわからない

では、不動産会社に話を聞きにくることで何がわかるのか。
まず一つ目は、ネットでは得られない情報が手に入ることです。

写真付きの物件情報を眺めていると「なんとなくわかった気」になりますが、実際に現地を見てみると、写真では伝わらなかったことが山ほど出てきます。日当たりの実際の具合、窓から見える景色、隣の建物との距離感、廊下を歩いたときの音の響き方、エントランスの雰囲気、管理が行き届いているかどうか。マンションであれば、管理組合の財政状況が健全かどうか、将来の大規模修繕に備えた積立金が十分かどうかも、物件ページでは十分に把握できません。

さらに、その物件に過去どんな経緯があったか、売主がなぜ売りに出しているのか。
こうした背景情報は、現場にいる人間と話して初めて見えてくることがほとんどです。物件を「画面で選ぶ」のと「実態を知った上で選ぶ」のとでは、判断の精度がまるで変わります。

 

 

 

なぜ不動産会社は「信用できない」と感じるのか

「画面の中だけではわからない情報があるなら、早く不動産会社に行けばいい」 頭ではそうわかっていても、いざ行くとなると心理的なハードルが高いのも事実です。

「急かされそう」「ゴリ押しされそう」というイメージがある以上、業界の仕組みについてご説明させてください。
皆さんが不動産会社に対して抱く「ネガティブな印象」には、明確な 3つの背景 があると考えます。

 


① 情報の非対称性(業者しか見られないデータベース)

不動産業界には、レインズ(REINS)という業者専用のデータベースがあります。国土交通省が指定した機関が運営する公的なシステムで、全国の不動産会社のみが閲覧できるものです。売主から依頼を受けた会社がここに物件情報を登録し、買主側の会社がそこから情報を取得してお客様に紹介する——これが不動産取引の基本的な流れです。
つまり、業者しか見られない情報が存在するという構造が、「不動産会社だけが情報を持っている」という不透明感につながり、不審感の一因になっていることは否定できません。

 


② 収益の仕組み(成功報酬型のビジネスモデル)

不動産会社の収益は基本的に仲介手数料のみで、売買が成立して初めてお金が入ってくる構造となっています。つまり、購入まで辿り着かなければ、利益に繋がらないのです。これが「早く契約させたい」という営業の動機につながりやすく、お客様を急かすような印象を生んでしまっています。

 


③ 不動産取引ならではの「スピード感」

物件の状況や売主様の希望によってはそうでない場合もありますが、基本的に購入の申し込みは早い者勝ちです。そのため特に人気物件には申し込みが集中し、タッチの差で買い逃してしまうケースが日常茶飯事です。

実際に、私たちも「もう少し早くお申し込みしていれば…」とお客様と一緒に悔しい思いを何度も経験してきました。だからこそ、プロは「お早めの判断」を促すわけですが、お客様からすれば「本当にこの物件でいいのだろうか…」と迷われるお気持ちになるのは当然です。その迷いとスピード感のギャップが、プレッシャーに感じられてしまうのだと思います。

だからこそ、私たちは最初のステップとして、焦って物件を見る前に「徹底的な条件整理と資金計画」をすることをおすすめしています。軸さえしっかり決まっていれば、スピード勝負の場面でも、焦らずに自信を持って決断できるからです。


家探しにおいて本当に大事なのは、リスクや仕組みを包み隠さず説明し、あなたの「迷っている気持ち」を置き去りにせず、一緒に悩んでくれる担当者に出会えるかどうかです。
もし実際にお話をしてみて、「なんかこの会社、違うな」と感じたら、その時点で離れていただいても良いかと思います。一度話を聞いたからといって、その担当や会社から家を買わなければいけない義務はどこにもないのです。

画面の向こう側から一歩踏み出し、まずは「安心して悩めるパートナー」を探す感覚で、私たちの扉を叩いていただけたら嬉しいです。

 

 

 

リノベ不動産のスタンス

リノベ不動産では「すぐ買いましょう」というスタンスをとっていません。
(もちろん、お急ぎの方にはご希望にあったスピードでご案内いたします)

不動産は扱う金額がお客様の家計に与えるインパクトがかなり大きく、しかも一つひとつが異なる商品です。条件の見極めが甘いまま進めると、大きなトラブルにつながりやすい。だからこそ、まずお客様のことを知ること、私たちが持っている情報をお伝えすること、メリットもデメリットも包み隠さずお伝えすることを大切にしています。

資金の現状、希望、市場の動きを総合的に見た上で、「本当にこの人にとって今家を買うことが必要か」を一緒に考えることが、私たちの仕事だと思っています。話を聞きにきていただいた後で「やっぱり今は買わない」という選択をされる方もいます。それで全然かまいません。

 

 

 

買い急ぐ必要はないが、情報収集は早いに越したことはない!

「何も決まっていないのに相談に行くのは悪いな」とおっしゃる方がとても多くいらっしゃいます。お気持ちはとてもありがたいのですが、どうかご安心ください…!相談は無料ですし、話を聞いたからといって必ず家を買わなければならない義務はありません。

むしろ、話を聞くことで得られるものはたくさんあります。
自分の状況に合った予算と資金計画が明確になる。購入時だけでなく購入後にかかるお金や手続きについて知ることができる。今すぐ買わない場合でも、待つ間に気をつけるべきことがわかる。そして、ネット検索だけでは得られない生の情報を得ることで、自分の住まい購入に対する考えが整理されていく——これらはすべて、話を聞きにきて初めて得られるものです。

逆に、話を聞かないことで発生するリスクもあります。
健康状態の変化でローンが組めなくなる、年齢によって選べる保険(団信)の種類が減る、借りられる額が下がる——こういったことは、待っていれば解決するものではありません。お金をかけずに情報が得られる今、早めに動くに越したことはないのです。

 

 

 

リノベ不動産では、リノベーションしなくてもいい

最後に一つ、よく誤解されていることをお伝えします。

「リノベ不動産」という名前から、「大掛かりなリノベーションをしなければいけないのかな」と気構えている方がいらっしゃいますが、まったくそんなことはありません。

お客様によって最適な住まいの選択肢は違います。
ポイントリノベーションをする方もいれば、工事をまったくしない方も多くいらっしゃいます。リノベーションの事例をきっかけに興味を持っていただいて、最終的にまったく別の選択肢を選ぶ方の方が多いくらいです。気構えずに来ていただけると、私たちもうれしいです。

 

 

 

まずは話を聞きにきてみてください

住まい探しで大切なのは、物件見学や契約のタイミングだけプロを頼ることではありません。
情報を集める段階から、プロの目を借りることです。
画面の中だけでは見えない情報を持って家探しを始めることが、後悔しない選択への一番の近道だと思っています。

まだ買うかどうか迷っている。そもそも買えるのかもわからない。
そんな段階の方こそ、ぜひ一度ご相談にきてください。
リノベ不動産では無料で相談をお受けしています。

 

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鈴木璃香(リノベーションコーディネーター)

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