ライフステージの変化を意識するようになったのが、住宅購入を考え始めたきっかけです。友人たちが次々と住宅を購入する中で、「自分もそろそろかな」と考えるようになりました。

また、これまで6件の賃貸で暮らしてきましたが、いずれも「寒さ」や「住み心地の中途半端さ」に対する不満を持ちながらの生活でした。インテリアにこだわるゆとりもなく、間取りも「なんとなく使いづらい」と感じることが多かったんです。そうした不満を解消したいと考えたことも、住宅購入の検討を始めたきっかけです。

もともと前職は転勤が多かったこともあり、「住まいは賃貸でいい」と考えていましたが、転職して仙台に定住できる環境が整ったことも大きな後押しになりました。さらに、リノベーションコーディネーターという新たな職に就き、お客様に住宅をご提案するようになったことによって、「自分自身も家を持つことで、よりリアルな視点でアドバイスできるのでは？」と考えるようになったんです。

一方で、住宅購入において、いくつかの課題がありました。特に、毎月の生活費を圧迫していた車のローンが大きな負担でした。住宅ローンに組み込むことで、家計の安定を図ることも課題のひとつでした。

自分たちの住まいが欲しいという夢を持ちつつも、経済面を考慮しなければならない。そういう状況でしたから、ゼロからのリノベーションよりもさらにリーズナブルな「リノベ済み物件」は、私たちにとってコスパの良い選択でした。

まずは耐震性ですが、東日本大震災を乗り越えた建物であり、修繕がしっかりされていれば十分だと考えていました。妻も「新築を買っても30年後には築30年。庭の手入れなど、永続的に維持しなければならない部分を考えると、マンションのほうが管理しやすい」と、中古物件に対してポジティブな考えでした。

管理状況については、重要事項調査報告書で積立金の状況などを確認した程度です。どちらかと言えば、近隣の居住者さんの人柄を重視しました。実際、入居後に挨拶をした際、周囲の方々がとても感じの良い方ばかりで安心しました。これは中古物件だからこそ、事前に確認できるポイントだと思います。

また、夫婦揃って人混みが苦手なので、郊外の静かなエリアを希望していました。なおかつ、通勤のしやすさや地下鉄へのアクセスが徒歩圏内であること、将来子どもができた際の通学の利便性も重視しました。

そのほか、「中部屋」であることも譲れないポイントでした。これは賃貸で暮らしていた頃に感じていた「寒さ」を解消するためです。両隣に部屋があることで、冬でも暖かさを保てますからね。

このように気を付けたポイントはありますが、あまり細かいことを気にしすぎないスタンスも大切にしました。「この家を買うためにライフスタイルをどう調整できるか」という考え方で柔軟に判断した結果、納得のいく住まいを見つけることができたと思います。

先ほどお伝えした「自分たちにとってコスパが良い選択だった」という側面のほか、妻の理想とする暮らしが「よくある間取り」では実現できなかったことも、リノベーション済み住宅を選んだ大きな理由です。

購入にあたって妻が希望したのは、「広いワンルームのような空間で、家族が同じ空間にいながらもそれぞれの時間を持てる暮らし」でした。妻の実家がそういった間取りだったこともあり、ある種の理想像としてイメージしていたんです。

特に「広いLDK」や「リビングを通らないと各部屋に入れない動線」は私たちにとって重要な要素でした。また、自転車が趣味で現在4台持っているのですが、専用の置き場を確保したかったこともリノベーション済み物件を選ぶ大きな理由になりました。

新築マンションは価格的に難しく、戸建ても自分たちの希望するエリアでは良い土地が見つからない。建売住宅も敷地を無理に分割して建てられた印象があり、魅力を感じなかったんです。消去法でリノベーション済み住宅を選んだように聞こえるかもしれませんが、私たちとしては「理想の暮らしを実現するための積極的な判断」だったと思っています。

実はこの物件、もともとモデルルームとして利用されていたこともあり、私がN’s Create.に入社したときから気になっていたんです。 もちろん、リノベーションコーディネーターとして自らデザインしたいという想いもありましたが、仮にそうしていたとしても「最終的にここに落ち着いただろうな」と思えるほど、私たちが目指していた雰囲気や間取りにフィットしていたんです。

弊社がリノベの設計・施工に関わった物件であること、そして、きっとN’s Create.に入社しなければ出合えなかったこと。そうした運命的な重なりに「縁を感じた」というのも、この物件を選んだ理由ですね。

とにかく快適すぎて、家から出ることが少なくなりました。
以前は「ちょっと仙台駅前まで出かけようかな」と思うことが多かったのですが、今は自宅でコーヒーを飲んだり読書をしたりする時間が増えて、無駄な出費が減りました。

夫婦ともに料理をするのでキッチンの動線は重視していましたが、広々としたアイランドキッチンのおかげで、2人で作業してもぶつかることなくスムーズに動けます。収納も必要な場所にしっかり確保されているので、物があふれることもありません。

リノベ済み物件ならではの設計の工夫も気に入っています。デザインや動線がしっかり考えられていて、まるで「暮らしそのものを提案してもらっている」ような感覚です。これは、自分たちで細部を決めすぎなかったからこそ味わえているのだと思います。

また、住んでみて特に驚いたのは「温かさ」です。中部屋を選んだというのもありますが、二重サッシが標準装備されていたため、冬でもエアコン1台で快適に過ごせています。

照明計画も絶妙で、夜は落ち着いた空間になり、入眠速度が早くなったのも嬉しい発見でした。日中は部屋の照明をすべて消しても明るいので、暗さを心配していた妻も「こんなに少ない照明でも生活できるんだ」と感動していました。

さらにマンションの静音性が高く、以前の住まいで気になっていた交通音や救急車の音がほとんど聞こえない点も、実際に暮らしてみて良かったポイントです。もともと閑静なエリアではあるのですが、予想以上に静かで快適です。

実際に自分が購入して住んでみたことで、よりリアルな視点でお客様にアドバイスできるようになりました。
例えば、「家を買うことがゴールではなく、その家でどんな暮らしをしたいかを考えることが大切」ということは、身をもって実感しました。

また、「世の中の当たり前が、本当に自分にとっての当たり前なのか？」を見直すことも重要だと感じています。間取りひとつ取っても、従来の一般的な形ではなく、自分たちのライフスタイルに合った形を選ぶことで、より快適な暮らしが実現できます。

実体験をもとに、「リノベーション住宅には、無限の可能性がある」ということをお客様にも伝えていきたいです。

リノベーションの最大の魅力は、「それぞれの価値観にフィットした暮らしを叶えられること」だと思います。現状のライフスタイルにぴったり合わせることもできますし、将来に向けて余白を残すこともできる。私たちの場合は「決まりすぎていない住まい」というコンセプトの"リノベ済み住宅”を選択しましたが、そうして手に入れた「自由な空間」が毎日を豊かにしてくれていると実感しています。

少しでも理想の暮らしのイメージがある方には、ぜひリノベーションをぜひ検討していただきたいですね。ご自身では「こだわりを持っていない」とお考えでも、掘り下げてみると、小さい頃からの暮らしのなかで大切にしてきたポイントを発見できたりします。

また、ゼロからのリノベではなく、私たちのようにリノベ済み物件を購入するという選択もあります。実際に弊社でもリノベ済み物件の開発に力を入れていますし、「N’s Create.のリノベ済み物件が好き」と仰ってくださるファンの方も多いんですよ。

もちろん、新築や戸建ても素晴らしい選択肢です。「100人の住まい手がいれば、100通りの理想の住まいがある」というのが弊社の考えですから、さまざまな選択肢を含めて、お客様それぞれの最適解を見つけるお手伝いをさせていただければと思っています。